エックス・ステップ

前回は、足を動かさずにその場で上半身を使って投げる方法に焦点を置いて話を進めましたが、今回は、飛距離重視のティー・ショット等によく使われるフット・ワークを紹介しましょう。下の連続写真のように、2歩目で足が交差していることから、通称「エックス・ステップ」と呼ばれれています。一見なんの変哲も無いようなステップですが、ディスク・ゴルフに重要な要素がいろいろと含まれています。ちなみに、実際のエックス・ステップは人によって細かい点が異なることがあります。ここではK-40の使っているステップを紹介しますので、興味のある人はインターネットなどを使って、他のプロの選手のステップや投げ方を研究してみてください。



上の写真をgifで動画にしてみたバージョンを見てみたい方はこちら(1.36MB)からどうぞ。

〜一歩目〜
ステップに慣れるまでは助走を入れずにこの状態から始めた方がいいでしょう。両足の角度を進行方向に対して直角にし、右足をやや右斜め前方に踏み出します。この時点で、両肩を結ぶ線は進行方向のラインと平行になります。写真には写ってませんが、ディスクを持った手は肩より少し上の高さでターゲットに向かって真っ直ぐ伸ばされています。

〜二歩目〜
左足を右足のほぼ真後ろか、やや進行方向寄りに入れます。同時に、前に伸ばしていた手を後ろに引き始めます。この時に腰が左向きに回転し始めますが、両肩の線はまだ45度ぐらいしかずれていません。写真は三歩目に移行する直前のもので、右手はまだ左後方に向かって移動している最中です。

〜三歩目〜
右手をさらに左後方に引きつつ、右足を進行方向に踏み出します。この時、上半身はほぼ後ろ向きになっており、体重は左足に乗っています。この時の姿勢と腕の位置がディスクの軌跡に多大な影響を及ぼすので、意識して腕が地面と平行になるように注意してください。ここから右足に体重を移動しつつ、腰の回転と腕の回転を使って、後ろに引いてあったディスクを思いっきり前方に持って行ってやります。この時、右足を回転軸にして、体を自然に回転してやると、その後のフォロー・スルーが綺麗に決まります。4枚目の写真ではいまいちよく見えませんが、右手は進行方向とほぼ直角に肩の高さで伸ばされています。

〜ポイント〜
エックス・ステップを使うと、腰の回転を使って全身で投げることができるので、上半身だけで投げるよりも断然推進力が稼げます。しかし、足の動きと上体の動きが連動していないと、そのすべてを引き出すことができません。最初は、写真3の状態から投げる練習をし、ある程度フォームが固まってから、最初の2歩を足すようにするといいかもしれませんね。もちろん、前回の話に出てきたように、推進力を支えているのは角度と回転です。このふたつもしっかりと意識した上でエックス・ステップを練習するように心がけてください。

さ〜て、次回はいよいよグリップとディスクの回転の話で、投げ方の基礎をまとめることにしましょう。

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