音楽を活用しよう!

音楽を使って英語に慣れる方法には主にふたつの利点があります。ひとつは、「繰り返し聞いても飽きない」ということ。好きな歌というのは何回も繰り返して聞いてしまいますよね。言語習得の基本は「ひたすら聞き込む」ことですから、同じ表現(歌詞)を何度も何度も聞くことによって、英語に慣れてしまえるという利点が音楽にはあります。もうひとつの利点は、音やアクセントの違いが判りやすいということです。メロディ自体に抑揚がありますから、イントネーションの勉強にもなるのです。歌詞をメロディに乗せる時に、イントネーションがメロディの抑揚にマッチしていないと、歌を聴いた時にぎこちない気分になってしまいます。ですから、英語のいい歌になると、ちゃんと言葉の抑揚や強調される部分がメロディの抑揚に合うように作られているのです。人間の声は楽器のひとつですから、ひとつひとつの音を綺麗に出してやることで楽器としての個性を十分に発揮できるようになります。ですから、歌い手は強調して出される音ははっきりと発音し、省略した方がいい音は省いてしまったり、強く発音しなかったりします。これを聞き分けることによって、音と抑揚の両方になれることが可能になるわけです。実際に歌を聴きながら一緒に発音してみましょう。言葉の抑揚がなんとなくつかめるようになるはずです。

〜どんな歌(又は歌手)がお奨め?〜
基本的には、自分の好きな歌手や歌ならなんでも結構です。最初は歌詞カードを読みながら歌詞を聴き、聞き取れるようになったら、音の質や抑揚に注意しながら聞くようにしましょう。テンポの速いアップビートなロックやディスコ系の音楽よりは、あまりテンポの速くないロックやポップス、スロー・バラード等から入った方がいいでしょう。個人的にはラップやカントリーはあまりお奨めしません。前者は間違った抑揚を身に付けてしまうから、後者はカントリー独特の歌い方のせいで発音がおかしくなってしまうことがあるからです。特定の歌手やグループを強いてあげるとすると、ポップスではカーペンターズがピカイチです。その他には、シカゴ等もよろしいでしょう。ちょっと古い所では、ブレンダ・リーやヴァン・モリソンなどがお奨めです。ロックではイーグルスやボン・ジョビ、比較的新しいグループならクリード等も聞き取り易くてお奨めです。どうしてもカントリーでやってみたいというカントリー・ファンの貴方には、マティーナ・マクブライドがお奨めです。素晴らしい歌手であるリーバ・マッケンタイヤーやアラン・ジャクソン、ジョージ・ストレイト等は、音楽として楽しむべきには一番のお奨めなんですが、英語という意味ではちょっと独特の訛りが入ってしまうのであまりお奨めできません。独特な歌声がかっこいいワイノナ・ジャドやハスキーな声がたまらないターニャ・タッカー等も、個人的には大好きなんですが、英語の習得にはあまりお奨めできませんねぇ。他にもカントリー歌手で歌のうまい人達はたくさんいるので、ポップスやロックで英語に慣れたら一度カントリーを聴いてみましょう。歌い方が全然違うことに気が付いた貴方は英語が上達しています。いわば、カントリー訛りとでもいう、独特な発音と抑揚がありますよね。カントリー・ファンにとってはたまらないこの歌い方なんですが、最近の若い人には「古臭い」と敬遠されがちなのが非常に残念です。

さてさて、ちょっと話が横道にそれてしまいましたが、音楽を活用することによって英語を上達させることが可能であることは判りましたね。では、実際によく日本人が発音に問題のある音をいくつか取り上げて、どうやったら日本語にない音を出せるようになるかということを、それぞれの音について詳しく掘り下げていくことにします。日本語に無い音というと、「TH」の音を思い浮かべる人が多いでしょうね。確かに「TH」の音は日本語にはありませんが、英語以外の言語に無い音でもあるわけです。そこで最初のうちは、「ほとんどの言語に存在するけど日本人が困る音」に焦点を絞り、弱点を克服していくことで、「代表的な英語」に近づいていくことにしましょう。まずはSとSHの音の違いについてからです。

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