SとSHの音の違い

とりあえず、以下に挙げる単語を発音してみましょう。
@「Same (セイム)」、「Shame (シェイム)」、「Sake (セイク)」、「Shake (シェイク)」、「Save (セイヴ)」、「Shave (シェイヴ)」
A「Sea (すぃー)」、「She (シー)」、「Sip (すぃっぷ)」、「Ship (シップ)」、「Sin (すぃん)」、「Shin (シン)」、「Seat (すぃーと)」、「Sheet (シート)」
B「Sue (スー)」、「Shoe (シュー)」、「Suit (スート)」、「Shoot (シュート)」、「Sooting (スーティング)」、「Shooting (シューティング)」
C「Said (セッド)」、「Shed (シェッド)」、「Self (セルフ)」、「Shelf (シェルフ)」、「Sell (セル)」、「Shell (シェル)」
D「Saw (ソウ)」、「Show (ショウ)」、「Sore (ソア)」、「Shore (ショア)」、「Sock (ソック)」、「Shock (ショック)」

@BCDは問題なく発音できる人が多いでしょう。しかし、Aはどうでしょう?ちゃんと発音しきれない人が多いのではないでしょうか?日本語の「さしすせそ」をローマ字表記すると、「SA、SHI、SU、SE、SO」となり、「しゃ、しゅ、しぇ、しょ」は「SHA、SHU、SHE、SHO」となります。ここで、「あれ?」と思った方は勘がするどいですね。日本語の「し」は「サ行」の2番目と定義されていますが、発音の観点からいくと実は「シャ行」の2番目であるべきなのです。

だからどうだっていうの?

実にごもっともな疑問ですね。ここで何が問題になるかというと、日本語には「SI」の音が無いということです。すなわち、ほとんどの日本人は「SI」の音を「SHI」で置き換えてしまっているわけです。感覚的にどれぐらい困るかというと、日本語の「ち」の音を全部「し」で置き換えてしまうぐらい言語的にインパクトがあります。「近く」のつもりが「死角」になり、「地理」と言うつもりで「尻」と言っていたのでは、まったくとんちんかんな会話になってしまいますよね。ですから、頑張って「SI」の音が出せるようになるための努力をしましょう。

〜どうやって「SI」という音を出すか〜
結論から言うと、「す」の口をして「い」の音を出すと「SI」の音になります。よく、英会話の教科書には「すぃー」という風に表記してありますよね。でも、こんな説明じゃいまいちピンときませんよね?そこでK-40 が誰にでも「SI」の音を発音できるようになる方法を伝授しましょう。まずは、「さ〜す〜せ〜そ〜」と10回ぐらい言ってみましょう。次に、「しゃ〜し〜しゅ〜しぇ〜しょ〜」と10回ぐらい言ってみてください。舌の動きがまったく違うことに気が付いたでしょうか?「さ〜す〜せ〜そ〜」と言っている時には、あまり舌の位置は変わりませんが、歯の位置(顎の位置)が微妙に変化しますよね?でも、「しゃ〜しゅ〜しぇ〜しょ〜」と発音している時には、ひとつひとつの音を出すたびに毎回舌が上あごにつきそうになりますよね。この舌の動きが、「SH」の音を作り出す元になっているのです。ですから、「SI」の音を出したい時には、舌を動かしたくなるのを無理にでも我慢し、「す」の音を出す時の舌の位置を維持して、「い」の音を出す努力をしましょう。どの位置に舌を持ってきたらいいか解らない時には、「す」と「しゅ」を交互に発音してみましょう。舌の形と位置が微妙に違うのが感じられますよね?この、「す」の音を出す時の舌の形と位置を意識しながら、「すい〜」と10回ぐらい発音してみましょう。次に、頑張って「す」と「い」の間を短くして、「すぃ〜」と言えるように努力します。これを何回か繰り返すうちに、自然と「SI」の音が出せるようになるのです。

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