ほとんどの言語に存在しないTHの音を出す

さ〜て、いよいよほとんどの外国人にとって難関である｢TH｣の音に挑戦してみることにしましょう。この音は、英語以外の言語にはほとんど存在しない音なので、｢T｣や｢Z｣、｢S｣や｢F｣などで置き換える外国人がほとんどです。しかし、ちょっと工夫すれば簡単に出るようになる音なので、頑張って練習してみることにしましょう。｢正しい英語｣に近づけるに越したことはありませんからね。ではまず、前回と同じく図を使ってThの音の出し方を解説していくことにしましょう。右の図のように、｢TH｣の音を出す時には舌が上唇の真裏から真下ぐらいの位置に来ます。慣れないうちは、しっかりと舌を上下の歯を使って噛むようにするとうまくいきます。この状態で息を吹き出してみてください。｢す｣という時とは別の音がでますよね。いまいちピンとこない人は、｢す｣と言ってみましょう。舌は下の歯の裏側にありますよね。舌がこの位置にあると、日本語の｢すー｣になってしまいます。｢TH｣の音を出すには、｢す｣の位置よりも舌を上にあげ、上下の歯の間に舌を突っ込むことが必要になってきます。頑張って何回も｢す｣と｢TH｣の口を作ってみて違いに慣れましょう。

清音の｢TH｣の音に慣れたら、喉を震わせることによって、濁った｢TH｣の音にも挑戦してみましょう。濁った音の出し方が判らない場合には、｢すー｣と｢ずー｣を繰り返し発音してみて、｢ずー｣の時の喉の震わせ方を感じてみて下さい。この濁りった音を｢TH｣の舌の位置で出すことによって、｢This｣や｢That｣などの濁った｢Th｣の音が綺麗に出せるようになります。

｢TH｣の音を単独で鳴らすことに慣れてきた貴方は、実際に単語の中で使ってみて｢TH｣の音をマスターしましょう。以下に挙げる単語を発音してみてください。
�@｢Thump (THァンプ)｣、｢Sump (サンプ)｣、｢Thumb (THァム)｣、｢Sum (サム)｣
�A｢Thin (THィン)｣、｢Sin (すぃん)｣、｢Think (THィンク)｣、｢Sink (すぃんく)｣
�B｢Throw (THロゥ)｣、｢Slow (スロゥ)｣←｢L｣と｢R｣の音が違いますが、ここでは気にせずに。｢L｣と｢R｣は次回に解説します。
�C｢Then (THェン)｣、｢Zeｎ (ゼン)｣
�D｢Thong (THォング)｣、｢Song (ソング)｣・・・・・う〜む、この単語は出さない方がよかったかも(笑)

いかがなもんでしょうか？なんとなく｢Th｣の音の出し方が判ってもらえたえしょうか？ある程度｢Th｣の音を出すことに慣れてきたら、他の人の発音や音楽の中に出てくる｢TH｣の音に注意して、自分の作り出してる音との違いを認識するようにしましょう。後は試行錯誤して｢正しい音｣に近づけるだけです。繰り返すようですが、言語習得の基本は｢ひたすら聞くこと｣にあります。映画であろうがラジオであろうが、適当に聞き流さずに、真剣になって聞き込むことをお奨めします。