どんな種類のディスクがあるの?

材質のプラスチックなども考慮に入れると、ディスク・ゴルフ用のディスクは軽く千種類を超えてしまいます。もちろん、それぞれディスクによって用途が変わってくるわけです。これでは選ぶ時にも大変ですよね。自分にあったディスクの選び方のコツは「ディスクの選び方」で詳しく説明しますが、その前に今回はまずどんな種類のディスクがあるのかを見てみましょう。

ほとんどのディスク・ゴルフ用のディスクの直径は21センチから22センチの間ですが、重さは日本で使われている150グラムクラスのディスクを除けば大体165グラムから180グラムの間というのが定番です。では、ディスクの違いというのは一体どこにあるのでしょうか。答えは、「ディスクの形状」です。ディスクの形によって、風の抵抗の受け方や重量分布が変わってくるために、同じ重さのディスクでも飛び方が全然違ってくるわけです。ひとつのメーカーから何十種類ものディスクが発売されているのは、それぞれの形状を微妙に変えることによって、用途やフライト・パターンに変化を持たせてやることができるからです。

こんな風に多種多様なディスク達も、大きく分けると3つのグループに分類されます。ドライバーと呼ばれるグループは主にティーショット用。実は、ドライバーにも何種類かあるのですが、ここでは話を簡単にするために全部ひっくるめてドライバーと言ってしまいます。ミッドレンジはバスケットの傍に寄せるためのコントロール重視。そして、パット&アプローチは近距離からバスケットに向かってパットしたり、バスケット傍に寄せるために使うディスクとなります。「ディスク・ゴルフ」というぐらいですから、ゴルフ用語がそのまま使われてますね。この3大グループについて、それぞれの形状と特性について解説を進めましょう。


ドライバー:飛ばせば飛ぶけど扱いにくい奴
ドライバーと呼ばれるディスク達は一般的にとても薄く、横から見ると流線型のフォルムをしているのがよく判りますね。裏からの写真を見れば、リムの幅が結構広いことにも気づきます。ディスクの重量のほとんどはこのリムの部分に集中することになります。飛行中のディスクは回転していますから、外側に重さを配置することによって、ジャイロ効果による姿勢の安定性を最大限に得ることができるわけです。このカテゴリーのディスクは、風を切って突き進むことを目的に作ってありますから、ちゃんと投げてやればとても遠くまで飛ばすことができます。実は、この「ちゃんと」というのがキーワードだったりするわけでして。

初めてディスクを買いに行った人がよく起こす間違いは、「ドライバー=遠くに飛ぶ」と思い込んでしまうことです。実は、ちゃんと投げることができない人の場合には、ドライバーよりもミッドレンジのディスクを投げた方が遠くに飛ぶことが往々にしてあります。速く遠く飛ぶように作ってあるディスクほど、投げた時の射出角度とディスク自体の傾きの影響を受け易いんですよね。詳しい話はここでは避けますが、素人がドライバーを投げると、ものすごい角度で上に上がるか、思いっきり左に切れていくというパターンになってしまうことが多いんです。なぜそうなってしまうかということは、後の「ディスクの投げ方」の時に細かく解説しましょう。とにかく、ちゃんとドライバーを使いこなせるようになるにはしばらく時間がかかりますから、最初はドライバーではなくミッドレンジ用のディスクで練習するようにした方がいいでしょう。


ミッドレンジ:一番素直で扱い易い奴
ミッドレンジ用のディスクはドライバーよりもちょっと厚みがでてきます。そして、リムの幅がドライバーよりも薄くなってるのが判りますね。リムの幅が薄くなったことによって、重量がディスク全体に分散されることになります。横風の影響は受け易くなってしまいますが、厚みが増したことによって浮力が得られるので、回転が強くなかったり初速が遅かったりしてもある程度は真っ直ぐに遠くまで飛んでくれます。強い推進力と回転を必要とするドライバーのディスク達と違い、ミッドレンジ・ディスクは力を抑えてコントロールを重視したショットのためディスクと言えるでしょう。


パター:真っ直ぐ飛ぶために生まれてきた奴
裏から見た写真がちょっと判りにくいですが、実は、中がものすごく深いんですね。ちょうど、普通の遊び用フリスビーの直径だけを小さくしたような感じだと思ってください。リムの厚さはミッドレンジ・ディスクとあまり変わらないんですが、高さが高くなってるので、ミッドレンジ・ディスク以上に浮力が得られます。普通に投げてももちろん綺麗に飛ぶのですが、近距離からバスケットに向かって「ほおり投げる」時に重宝します。パットの投げ方だとどうしても強い回転がかかりにくいんですが、それでもちゃんとぶれることなくバスケットに向かって飛んでいってくれます。ドライバーやミッドレンジのディスクでこれをやろうとすると、空中でのディスクの姿勢が落ち着かなくなり、狙いがつけにくくなるんですよね。

さぁ、これで大まかなディスクの違いは判りましたね。次回はもう少し掘り下げてディスクのフライトパターンの話をします。ディスク・ゴルフの専門用語もバシバシ出てくるので、メモの用意を忘れずに。

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